本作は、一貫して青春を描き続けた家城監督の遺稿をもとに、監督を偲ぶ多方面の人々の熱望の結晶として映画化された。メガホンをとるのは、同監督の愛弟子・降旗康男。主演には当時新入賞を総ざらいした永島敏行。・・・
尊敬し愛した父を目前で侮辱された高校生・順治が、恋人・千津を振り切って拳銃をふりかざして復讐しようとするが、父の意外な暗い面を覗き衝撃を受ける物語。当時流行した六本木族の生態等を描写している。
不本意に戦犯を問われた元青年将校が、生きることに意義を見つけ、愛妻と共に官憲から逃れて潜行生活に入る。物語は美しくも悲運な妻にスポットをあてて描かれ、愛することの美しさ、強さを感動的に謳っている。