製作は山口松三郎、野田高梧が脚本を書き、佐々木康が監督に当たり、斎藤毅を担当。主な出演は、柳永二郎、幾野道子、若原雅夫、宮城千賀子、設楽幸嗣の他、村田知英子、須賀不二男、飯田蝶子など。
'53年1月の朝日賞授賞式上起こった実話(モデルは大阪大医学部教授黒津敏行氏)を基に、中村定郎が脚本をかいた。監督は田畠恒男。撮影、音楽は平林孝三郡、万城目正。北龍二、夏川静江、小園蓉子、野添ひとみ・・・
人間赤裸々の姿を、人の好い侠徒の世界に置いて眺めた大人の童話とも言うべき、諷刺と忍場を彩る東映の異色野心作。登場人物の総てが主人公であり見る者をまごころの世界にひき込む映画の抒情詩。