混乱の世相を尻目に、金の世界へ生涯を賭け明治の成金王と謳われた希代の相場師・鈴木久五郎の闘志に充ちた半生を華麗な明治末期の情緒の中に描き出した灼熱の野心作。
永来重明と並木透の原作を映画化。大東京の空の下に夢と青春を求め、唄と恋とユーモア、機智と諧謔に、笑いと哀愁を混えた現代青年の微笑しい姿を爽快明朗に描いている。
江戸八百八丁に夜な夜な怪奇の戦慄を呼ぶ謎の殺人事件。その背後には赤穂義士討ち入りによって断絶した吉良家の呪いがあるという。果たしてその真相とは?角田喜久雄原作の怪奇時代小説を映画化した異色の娯楽作。
揆をとらせれば当代随一、三軒界の麒麟児と謳われた杵屋扇太郎がやくざ稼業の瞼の父に逢ったことから、しがない運命のきずなに縛られ、追われ流れて揆と長脇差に命を賭けた三味線やくざの義理と仁義と度胸と啖呵を・・・
尾崎士郎原作「人生劇場」を映画化した戦後篇。吉良常亡き後の三州吉良港を舞台に、終戦直後の混乱を背景とし、昔気質の任侠の世界と新興暴力団との抗争を中心にして雄渾の情熱と侠気、愛と望郷の哀歓が交差する人・・・
下母沢寛原作の『新選組始末記』を映画化。明治維新の滔々たる時流に抗し、薩長土の権勢を憎むあまりに激情の剣をとって起った新選組。池田屋事件を契機とする絶頂期から武州流山で終焉を告げるまでを、一途に士道・・・
赤穂浪士討ち入りにまつわる数々のエピソードの中から、“徳利の別れ”として名高い赤垣源蔵を主人公として、意気と友情と恋に彩られた討ち入り前夜を描いた娯楽時代劇。
御存知多羅尾伴内シリーズ第七話で観衆六万の球場に展開する野球戦、今や危機の真最中三番打者がボックスに立ち一振必打の名選手、打ちました、凄い当たり、センターを抜き真にホームランと思われたその時、走者が・・・
将軍家肝入りの縁組みに端を発して狙われた姫君をめぐる波瀾万丈の白刃、血刃、騒然たる東海道に展開する善玉、悪玉の乱斗に暴れ姫君を守る正義の恋浪人など時代劇の痛快魅力編。