ふとした弾みで弟分源太郎を斬った草間の半次郎が、源次郎に替わって盲目の母親に孝養を尽くすが、そこに降りかかった危難を救うため、敢然と長脇差を抜く橋蔵颯爽の股旅篇。
三人の美姫、おてんば腰元、武家娘、町娘、果ては尼さんまでが女嫌いの若侍をめぐって華の鶯城に捲き起こす、てんやわんやの恋騒動。歌と踊りと剣の「鳳城の花嫁」の姉妹編。
錦之助が浅間の暴れん坊、伊太郎に扮し、土地の悪ボスを次々とぶった斬ったり、巡礼親娘を持前の侠気で救ったり、仁義と喧嘩の世界を威勢のいい啖呵で渡り歩く痛快無類の三尺もの。
前回の好評に引きつづき、紀州と尾州の若殿さまがまたまた捲き起す初春の珍道中で、大名あらしの海賊の跡を追って東海道五十三次に笑と涙の白刃が乱れ飛ぶ痛快捕物篇。
深夜の江戸、大名屋敷を通り魔の様に吹き抜けた土蜘蛛の怨霊。背筋も凍る戦慄の怪事件に飛び込んで颯爽たる大活躍を展開するお役者くずれの江戸っ子文七。