男が十年間抱き続けた恋心は、陽光きらめく祭りに、火を呼び、血の嵐を呼んで、遂に男を死に追いやる。港祭りに集まった人々の哀歓を背景に、七夕の彦星・織姫の哀恋に似た宿命的な恋を情感豊に描いた時代抒情詩。
汚職が横行する腐れきった幕府政治を利用して天下を狙おうとする怪人物に、遊び好きながら正義の心を持つ旗本と、その旗本に瓜二つの熱血漢の奉行所与力が力を合わせて挑戦する、スリルと剣劇が盛りだくさんの痛快・・・
美空ひばり、東千代之介、千原しのぶのトリオが絢爛織りなす、明るく楽しい唄と笑いと剣の明朗娯楽篇。鏡山藩十五万石をめぐる大陰謀に、敢然挑戦をする唄の美少女お初の活躍、幼君鶴丸君を護って花と散る美女の悲・・・
徳川三代将軍家光の治世に、武士たちが泰平の御世に馴れて、その本領を忘れ果てているのを歎く御存知大久保彦左衛門が、時の老中に盾ついて大暴れする痛快無比の娯楽編である。
不忠不義の汚名をともに主家を追われた勘平とお軽が受難のうちにたどる痛烈な悲劇。歌舞伎や浄瑠璃などの名作『仮名手本忠臣蔵』中の余りにも有名な物語を中村錦之助、千原しのぶで映画化。