人間赤裸々の姿を、人の好い侠徒の世界に置いて眺めた大人の童話とも言うべき、諷刺と忍場を彩る東映の異色野心作。登場人物の総てが主人公であり見る者をまごころの世界にひき込む映画の抒情詩。
並木行夫の原作小説を市川右太衛門主演で映画化。大利根月夜を背景に乱れ唸る長脇差と長脇差、しっとりと濡れる恋のまこと、涙をさそう義理人情の美しさなどが展開する股旅時代劇。
春の大江戸八百八町に罷り出ました、御存知白浪五人男、日本駄右衛門、弁天小僧、南郷力丸、赤星重三郎、忠信利平が浜松屋をめぐっての痛快な恋と喧嘩と意地の達引、絢爛の白羽絵巻。五人男の啖呵も胸すく娯楽時代・・・
真の忠義とは、真の武士道とは-主家の安泰を願うために、敢えて逆臣の汚名を着る人間・原田甲斐を描く野心巨篇。豪快大友柳太朗が全情熱を傾注して体当り的名演を展開する話題の一作。